2017
01.10

読書とLINEの相容れない関係

お正月にスマホの機種変更を行いました。今まで使っていたスマホに不満があるわけではないけれども、何年か使っているうちにいろいろと不具合が出てきたので、仕方がなく最新式のものに変更しました。
新しいスマホを自宅に持って帰ったところ、家族から、今まで私のスマホにはLINEが入っていなかったので連絡がとりにくくて困っていた、新しいスマホに変えたならLINEを必ず使えるようにしろ、という強い要求がありました。実は私はLINEに対してあまり良い印象を持っておらず、他のSNSはダウンロードしていましたが、頑なにLINEを使えるようにすることを拒み続けていました。スマホの初期設定を行い、必要なアプリをダウンロードした後で、仕方がないのでLINE入れてみました。本当は私がやってみるとLINEアプリのダウンロードがうまくいかないので、どうやればいいか娘に聞くと、私のスマホを取り上げて、たちどころに操作してLINEが使えるようにしてしまいました。私は世の中の動きにすっかり遅れていることを実感させられ、厳しい現実を突き付けられることになりました。
さて、とりあえず入れてみたLINEには、大勢の人からメッセージがありました。何だか変てこな「スタンプ」だけを送信してくる人もいました。それはそれでありがたいのですが、連絡があれば返事をしないと人間関係に支障をきたすと考え返信をしました。これまでLINEを普通に使っている皆さんにとっては、別に驚くようなことではないけれども、LINEにはしょっちゅう連絡が入ります。他のSNSとは比較にならないほどLINEはコミュニケーション密度が高くて濃い。このようにコミュニケーション密度が濃いところがこの日本に住んでいる人たちの性格に合っていて、他のSNSよりも広く使われるようになったのではないかとも考えました。
さて、私は時間が空くと本を読んでいることが多く、読書中にLINEが入ると思考が中断し、何を読んでいてそれについてどんなことを考えていたか、すぐに戻れなくなっていることに気が付きました。LINEをやってみて私の受けた印象は、読書とLINEは相入れない。言い換えれば、まとまった思考とLINEは相入れない。ということは、工芸生の作品制作とLINEも相入れないだろう。何か集中してものを考えなければならないとき、新しいものをつくり出すために他のことを一切遮断しけなければいけないとき、LINEは邪魔な存在と言わざるを得ない。若くて柔軟性が高い工芸生はバランスをとりながら上手くやっているかもしれないが、思考を分断されながらつくった作品が良い作品になるわけがない、と私は思います。思考や創造に遮断や中断があってはうまくいかないでしょう。SNSの中でも、LINEが高密度なコミュニケーションツールであるがゆえに起きる問題であると思います。
LINEをやってみて、こんなことを感じるという話を家族にしたところ、設定が下手だからだと言われました。きっと上手に設定することができれば、読書とLINEは両立することができるかもしれません。

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