2017
01.26

都立工芸高校の周りがきれいな訳

推薦による入学選抜の日、私は普段よりも早く登校しました。もう少し時間が遅くなると、朝日が工芸校舎の南面のガラスに反射して、交差点で青になるのを待つ人々を照らすようになります。6時台の水道橋駅前は普段よりも人が少なく、寒風が東京ドームから吹きつける中、勤め人も高校生も、外国人旅行者もみながコートの前をしっかりと押さえ、足早に歩いていました。
横断歩道を渡ると、ミーツポート前の広場を清掃している制服を着た人を見かけました。ほうきとちり取りを持って、タバコの吸い殻や風に舞う落ち葉を掃いていました。こんな時間に水道橋駅周辺を掃除し、かつ制服を着ているので、JRの職員の方か、都営地下鉄の職員の方だろうと思いました。そしてこんな朝早くから、仕事とはいえ清掃している人がいることを初めて知りました。私が学校の正門から入り、学校の入口に向かう階段を上りながら、ふと振り返るとその方はまだ閉じられている都立工芸の正門前をほうきで掃いていました。そばに寄っていて御礼を言おうと思いましたが、すぐに行ってしまったので御礼を言うことはできませんでした。その方にとってはルーティンの仕事として清掃しているのでしょうが、心のどこかにもっと街をきれいにしようという思いがなければ、都立工芸の前まで清掃するということはならないと思います。
時間が少し経って校長室から歩道を見ますと、今度は文京区の腕章と作業着を着た方が工芸高校前の歩道を清掃している姿が見えました。この方は時々見かけますが、いつも工芸高校前の歩道を清掃すると横断歩道を渡り、水道橋駅前までを清掃するのを日課としているようです。
その同じ時間帯には工芸高校用務担当の職員の方が、ほうきとちり取りをもって、工芸高校の玄関から正門周辺、外堀通り沿いの研修センターまでの歩道と植込みの清掃を行います。その職員の方が先日言っていました。「工芸高校の植込みの中に、ジュースやビールの空きカン、コンビニ袋、タバコの吸い殻を投げ込んでいく人が多くて困ります。(ゴミを入れた袋を持ち上げながら)今日はこんなにたくさん拾いました。」私から「ありがとうございます。ご苦労をおかけしますね。」と御礼を申し上げました。
全日制も定時制も生徒の皆さんの中には、「人間と社会」の活動で学校周辺の清掃を行った人がいます。工芸高校周辺は都会の繁華街で、大勢の人が集まり、その中には平気でゴミを捨てていく人もいます。掃除をしてみるとそうした心無い行動が、どんなに人間として醜いかが理解できます。でも、工芸高校の周辺はいつもきれいに保たれているのは、皆さんが登校する前に、いろんな方々が清掃しているからです。遅刻となる時間ぎりぎりにいつも登校していると、学校周辺の様子は目に入らないですね。毎日余裕をもって登校し、清掃してくださっている人たちに「いつもきれいにしてくださって、ありがとうございます」と声に出して御礼を言えるようになりたいものです。

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