2017
04.06

図書館を活用しよう(平成29年度1学期始業式講話)

満開の桜の下での始業式となりました。みなさん春休みをいかがお過ごしだったでしょうか。
今年度は都立工芸高校にとっては創立110周年を迎える大事な年です。5月28日、日曜日の午後に文京区シビックセンターで大勢のお客様をお呼びして、創立記念式典を開催します。みなさんが創立記念式典を期に、110年間、2万人の都立工芸高校生の一員であることを自覚いただき、先人たちが達成してきた多くの業績を超えるデザイン、ものづくりを目指していただくことを期待しています。

ところで、私は荒川区民です。この春休みの期間中に荒川区に新しい図書館ができましたので、さっそく行って来てみました。4階建ての建物の中央には、壁面に書籍がディスプレイした200人を収容できるホールが配置されていました。各階の書棚は開架式で「本の蔵」と名付けられて分野ごとの図書が余裕をもって並べられていました。また、図書資料だけではなく、CDやDVDもあり、PCも貸し出しをしていました。
実はこうした公共の図書館の中には、図書や資料がきちんと揃っていている図書館が相当数あります。私がよく利用する図書館では、台東区の中央図書館、この図書館は合羽橋の道具街を抜けたところにあり、資料や図書を探すのに分かりやすい開架となっています。日比谷公園の中にある千代田区立日比谷図書文化館、この図書館は元は都立図書館でしたが、何年か前に千代田区に移管し、改装工事が終了してとてもきれいなると同時に、使いやすくなりました。昨年デザイン科の先生方の全国研究協議会を行った岐阜県のみんなの森メディアコスモスの図書館、この図書館は天井を見上げると、デザインのすばらしさに見とれてしまい、本を読むことを忘れてしまうすばらしい図書館です。

さて、都立工芸の図書館はというと、皆さんが作品の構想を得たり、デザインについて知ったりするための図書館としては、超一流です。今までも大勢の生徒の皆さんが図書館を利用し、本を借りていますが、本の貸し出し冊数は実は都立高校でもベスト10に入るほどの貸し出し冊数で、全定を合わせると年間8000冊を超える貸し出し冊数があるということです。引き続き図書館をぜひ利用してほしいと思います。特に、新しいものを作り出す力、創造性を発揮してクリエイティブな能力は、一定量以上に情報量をもったコンテンツ、例えば一冊の書籍に含まれた情報を得ることから生まれる、と考えます。一定量の情報量を自分で獲得し、消化していく過程で新しい発想が降りてくるのではないか。皆さんがよく利用するスマホの情報、コンテンツは情報を知る上での入口、導入としては有効ではありますが、コンテンツをスマホのウェブ用に、誰かが加工した情報です。消化しやすいように細切れになっている場合が多い。そして、スマホのコンテンツは今後ますます断片化し、細切れになっていく可能性があると私は考えています。皆さんが、断片化したコンテンツから創造性を育てること、新しい発想がどこからか降りてくることは、非常にむずかしいと思います
私は荒川区の新しい図書館ができて、情報収集できる場所が近くにできて、とてもうれしく思っています。皆さんも、今年度の創造力を発揮するためにも、これまで以上に地元のお気に入りの図書館を活用してください。そして都立工芸の図書館も活用してください。
今年度皆さんが健康で1年間学習、実習に取り組むことができ、3月にはここにいる全員が進級し、卒業していくことを願っています。

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