2017
11.08

キャッチコピーをつくろう

先日、全日制マシンクラフト科の仲三河先生の研究授業が、2階コンピュータ室で行われました。授業のテーマは「キャッチコピーをつくろう」。情報技術基礎の単元「ポスター制作」の中で、ポスターに書かれているキャッチコピーの重要性を知ることを目的とした授業でした。

実は私も20年前、キャッチコピーを教材として、授業で扱ったことがあります。国語表現の中で、ことば一語一語のもつ役割や大切さについて、キャッチコピーをつくることで学習しようと考えました。1980年代から90年代はポスター広告の力が今よりも強力だった時代で、ポスターに載せるキャッチコピーは流行語になるなど多くの人たちに影響を与えていました。広告ポスターはテレビ等マスメディアにおけるコマーシャルと連動し、多くの人々の目に止まるように工夫されていました。そのため、優れたキャッチコピーをつくることができるコピライターは引っ張りだこで、例えば糸井重里氏といった有名人は時代の寵児として大活躍していました。糸井氏がつくったキャッチコピーはとても数が多く、つくられてから30年以上経っていますが、生徒諸君もどこかで聞いたことがあると思います。「いまのキミはピカピカに光って」「おいしい生活」「インテリげんちゃんの、夏休み」「くうねるあそぶ」など例を挙げればキリがありません。
私の授業では、こうしたかつて広告に使われて人口に膾炙したキャッチコピーをいくつも例に挙げて、一体何のコピーであるか空欄に記入する学習プリントを作りました。例えば「スカッとさわやか」「ファイト一発」「腕白でもいい」「お口の恋人」「はやい やすい うまい」など、こちらもいくらでも上げることができます。その後で実際に学校のキャッチコピーをつくってみようということをやりました。

さて、仲三河先生の授業でも、最初に実際に疲れわれているカロリーメイトの広告ポスターを使いました。そのデザインは自転車に乗った男子高校生がカロリーメイトを口にくわえ、「すばらしい空腹」というキャッチコピーが載っているものです。先生はイラストレータにポスターを取り込み、かつこのキャッチコピーを消して、「自分ならどんなコピーをつけるのか考えよう」という質問をしました。生徒たちは話し合いをしながら、キャッチコピーをつくり、生徒たちからは「今日をつくるチカラ」「大好きなあの子に会う前に。」「食事も青春も一瞬だ!!」といいう3つのコピーが発表されました。先生はその場でイラストレータを操作して、カロリーメイトの広告ポスターの中に生徒のつくったキャッチコピーを載せてスクリーンに映し出しました。工芸の生徒のつくったキャッチコピーのほうが、オリジナルよりもできが良いようにも感じました。先生はキャッチコピーをつくってポスターに載せてみると、キャッチコピーによって広告ポスターに描かれたストーリーが全く変わってしまうことを指摘しました。男子高校生がなぜカロリーメイトを口にくわえ自転車に乗っているか?カロリーメイトが彼にとってどんな役割を果たしているのか?キャッチコピーによって全く異なってしまうことを生徒たちはよく理解し、キャッチコピーの広告で果たしている役割の重要性を納得できました。
工芸高校ではキャッチコピー等を考える授業は、マシンクラフト科だけでなく他科でも行われており、先生方からいろんな教材でアプローチしてもらっていると思います。こうした授業を通してことばの力の大切さを実感してもらいたいです。

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