『おおしま手づくり絵本コンクール2017』(主催:公益財団法人 射水市絵本文化振興財団)において、デザイン科3年生の制作したオリジナル絵本が以下の賞を受賞しました。 ■朝日新聞社賞  横山 翠南さん  『わたしのおばあちゃん』 ■NHK富山放送局長賞  佐久間 怜亜さん 『たいよう ようちゃん』 ■毎日新聞社賞  鈴木 裕介くん  『一生きみのヴァンパイア』 (応募総数:小・中・高校計885点) 下の画像は富山県射水市大島絵本館で行われた表彰式の様子とそれぞれの絵本の表紙です。       1月12日(金)の夜、テレビ東京で放映された「ニッポンのミカタSP 潜入!秘境 東京藝術大学」を見た方も多いと思います。ビートたけしさんと国分太一さんがキャスターで、番組ではゲストと一緒に東京芸大の鍛金や仏像彫刻の研究室を訪問し、取材するだけではなく鍛金の体験をするといった内容でした。ビートたけしさんが鍛金の丸山智巳先生の作品(高さ125cmのボクサー像)を200万円でその場で購入するといったこともありましたし、森茉衣子さんという学生の「藝大アーツイン丸の内2017」で表彰されたオブジェ「街」という作品の紹介もありました。また、仏像彫刻の第一人者の籔内佐斗司教授を取材し、仏像修復の様子の様子も放映されました。室町時代の木造阿弥陀如来立像だと思って修復していたところ、仏像のお顔が後の時代に手が加えられていたことが判明し、表現技法等により鎌倉時代の作であることが分かった、といったエピソードの紹介もありました。 東京芸大については、以前どこかで紹介しましたが、「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常(「二宮敦人」新潮社)」という本があり、東京芸大で学んでいる学生たちのとてもユニークな実態や学生生活がとても分かりやすく描かれています。東京芸大を受験すると、どんな入学試験があるか、ということも書いてあります。例えば平成24年度の絵画科油絵専攻の第二次実技試験の問題は「人を描きない。(二日間)」であることや、平成27年度の同じく油絵専攻では「折り紙を好きな形に折って、それをモティーフにして描きなさい」と出題されたことが紹介されています。そして試験にどんな人が合格していて、どんな学生生活が送っているのかということについても、インタビューを交えて具体的なエピソードを取り上げながら紹介しているので、東京芸大のことをいろいろと知ることができる本になっています。 今回、テレビ番組の映像として流れたので、書籍に書かれた文字では分からない東京芸大の構内の様子を見ることができました。鍛金の実習室が思いの外、明るくてきれいな部屋だったことに驚きを感じました。本校地下1階の鍛金室よりももっとおどろおどろしい部屋で金づちを振るっているのに違いないと勝手に想像していました。でも、全体として画面から受ける東京芸大の印象は、何かとてもまっすぐで清々しいオーラが醸し出されている大学でした。そして、都立工芸高校で勉強していることを、さらに突き詰めて勉強しようとして大学を選んだときに、こんなキャンパスで実習ができるなら、とてもすばらしいという受け止めをしました。本校から多くの生徒たちが進学する他の美術大学も、きっと同じような雰囲気やオーラをもっていることでしょう。番組のゲスト(中畑清さん)が体験した鍛金の技法は、当たり前ではありますが、アートクラフト科で生徒諸君が学習しているものと全く同じでしたし、仏像彫刻を学んでいる学生が所持しているのみ等の道具類は、インテリア科で生徒諸君が使っているものと共通のものも多々あるようでした。工芸高校で勉強したことをさらに継続して深めていくのに、やっぱり東京芸大はいいなあとテレビの画面の前で思っていまいましたが、東京芸大はなかなか入れてもらえない大学です。今年度も東京芸大を目指して努力している生徒たちが何人もいますので、心から健闘を祈っています。 なぜ、工芸やデザインを学ぶのか、工芸やデザインを学ぶことに一体どんな意味があるのか、工芸高校生であれば、一度は考えることになるテーマであると思います。絵を描くのが好きだから、ものづくりをするのが好きだから、というのは工芸高校を選択する動機としてよく聞く理由ではあります。「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」の中にも「絵が描きたくて仕方がない。高橋さんや佐藤さんからは、好きという気持ちが生み出す無尽蔵のエネルギーがびりびり伝わってきた。」という表現がありますが、この「好き」ということが、多くの工芸生ががんばっているエネルギーの源泉となっていることは間違いないでしょう。しかし、一人一人の工芸生が自分自身を振り返ってみたときには、「好き」の中身は人それぞれでありますし、ただ「好き」ではない思いをもっている人も少なくないように感じています。これまで先輩たちがつくった作品よりも自分はさらにより良い作品をつくっていこうとか、これまで誰もつくったことがないものを自分はつくってみようとか考えている、多くの工芸生のもつ制作姿勢には、「好き」に加えた「プラスα」がたくさん存在しているように強く感じられるからです。 「プラスα」を含めて、早い時期から自分なりに作品制作に打ち込む理由や答えを見つけることができる人もいるだろうし、全く答えが見つからずに大人になっていく人もいるでしょう。見つからなければ見つからないで全く気にしない人もいるに違いありません。ただ、作品制作において、いろいろと悩んだり苦労したりすることにより、生徒は自分と向き合う体験が必ず出てくる。そして、自分で自分を乗り越えていく努力をしていると思います。こうして悩んだり、苦しんだりして成長していくからこそ、つかみ取ったこと、獲得したことは何にも替え難い貴重なもので、在学中に得ることができる大きな財産であるように感じます。卒業後の大学等の進学先や就職した会社でがんばっていくことができるのは、在学中に成長の過程で獲得した何かがあるからではないか、そんな気がしてなりません。進路ガイダンス等で体験を聞いてみると、それが何であるのかを卒業生たちはうまく言葉にできないでいたり、あるいは言葉にしてみるととても平凡なものになってしまったりしていて、在校生に伝わらないことが多いです。でも、人それぞれが在学中に経験して何かを獲得していく過程がとても大事であるような気がしています。 「ニッポンのミカタ」の中で紹介された森茉衣子さんの「街」という作品は、表から見ると表題通りの街のミニチュアですが、作品を下から覗くと108人の様々な表情をした顔がLEDライトで照らされて、一種異様な雰囲気を醸し出しています。この表から見えない顔こそを森さんは表現したかったのではないか、そして表現者である人たちはみんなこうした表から見えない顔をもち、そこで感じる喜怒哀楽を作品で表現しているのかもしれない、あるいは自分にしかわからない制作理由を内側に秘めながら作品づくりに取り組んでいるのかもしれない、そんな気がしながらテレビを見ていました。   2月15日は卒業祝い膳を予定しています。     みなさん、卒業・進級目指してがんばりましょう。   2月給食メニュー  あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。  皆さんは、お正月をゆっくり過ごせたでしょうか?  私は、テレビで毎年恒例の歌番組やお笑い番組をしっかりと見ましたが、年末の2017年を振り返る番組、新年の2018年の様々な予測や見通しをテーマとした番組をいくつか見ました。新聞やインターネットでも同様の内容がたくさん出ていました。こうした報道やインターネット掲載の記事を見る限り、2017年がそうであったように、2018年も政治や経済において、あるいは社会全体において、いろんな事件が起こるのではないかと予測しています。国際社会においても戦争や紛争が解決されないまま継続され、また、地球温暖化に伴う異常な気象や災害も起きるのではないか、そんな気がしてちょっと暗くなりました。  そんな中で、さらに今年も一層問題として先鋭化していくこと、私たちが考えていかなければならないことは、「人間ができることは何か」ということで、このことが繰り返し問われるようなるに思います。コンピュータとAIの発達によって、ますます人間の創造性や発想力、コミュニケーション力が求められるに違いありません。そして、発達してきているコンピュータやAIをどのように使うのか、どのように使って人間の文明を進歩させていくのか、その発想が求められてくるに違いありません。その答えは、どこか教科書に書いているわけではありません。年末の校長ブログには、絵本を大ヒットさせたキングコングの西野さんの話を紹介しましたが、答えを自分で見つける力がますます求められて来るように思います。  これまで以上に、新しい時代にふさわしい新しい発想が求められる年になる、今年はそんな年であるように思います。そして、そうした発想が身につくには、学校の勉強も含めて、必要な情報を自分から積極的に求めていく姿勢や、将来のために自分の知識と技術を磨くことがとても大事であると思います。何をするにせよ、基礎基本が理解できていなければ何もできず、汎用性、応用がきく学力と技術が絶対的に必要な時代にますますなっていくと私は考えます。今年も毎日の学校での勉強や実習を大事にして欲しいと思います。今年が皆さんにとって飛躍の年となることを願っています。  そして、新しい年ではありますが、今日からは今年度の締めくくりの3学期でもあります。全員の生徒諸君が卒業し、進級することを期待しています。がんばりましょう。以上です。